〈歌集より〉
振り向けば吾を見てゐる眼にて目薬三滴闇に差したり
いづこより霜月の夕とびきたるカウモリひとつ闇の深まる
側溝を音たてながら流るるは今朝まで降りし雪の融け水
秒針の動きに過去のつぎつぎと生まるる街は弥生の雨降る
「宮下氏の短歌からは直球の魅力が感じられる。或いは教育の場で多くの子供たちを育て、多くの人たちに接してこられたからかも知れない。」
仲つとむ(跋より)
2019.9.29刊
日本歌人叢書・南船叢書
上製四六判/240頁
定価2,860円(本体2,600円)
ISBN978-4-86272-626-1
C0092 ¥2600E