\増刷出来/
第一回 塚本邦雄賞受賞!
<日常=ワンダー>
もし作品連載がなかったら、 私の人生は、これほど大きく変化していただろうか。
目で、手で、身体で受け止めてきたものたちが、短歌の中に放たれる。
──ワンダーに満ちた日々の記録。──
2017‐2018年の作品連載「体内飛行」/書き下ろし9首を含む「1980-2019」/全280首を収録。
『架空線』に続く5冊目の歌集。
【歌集より】
中学生の頃が一番きつかつただらうな伏目がちのメドゥーサ
正夢のやうだと思ふ濡れた手で掴めば濡るる手紙のことを
試着室に純白の渦作られてその中心に飛び込めと言ふ
( 帰るつてどこにだらうか) コントでは手首をひねつたら部屋の中
内と外つながつてゆくあやふさのエッシャー、細く柔らかな線
装画=山下陽子「無辺の跳躍」(『未踏の星空』より)
装幀=花山周子
2020.3.20刊
四六判並製
ISBN978-4-86272-640-7