〈歌集より〉
ふる里は瞼を閉じて思うもの/現に見るのは/見慣れぬ家並み
さんざんな敗戦を経て/民主主義/七〇年を何に換えるか
我がさだめ/上り下がりの坂道を/こつこつ歩く影法師かな
人生の価値など知らぬ/産まれ出た/だからそのまま生きて来ただけ
『続・未完のアルバム』から六年、災害や事件が後を絶たない現代社会を憂え、家族や仲間を思い、時に初恋を振り返る。短歌の調べに乗せて、人生を自在に歌う。
2020.9.4刊
A5判ソフトカバー/124頁
ISBN978-4-86272-655-1
C0092 ¥1800E