白亜紀の風  佐藤モニカ歌集

「明晰で洗練されていて、親しみやすい。
 沖縄での子育ての日々の中で、
 佐藤さんは静かな混沌を獲得した。」
            ──栗木京子(帯より)


首里城焼失やコロナ禍などさまざまな出来事の中、
沖縄本島北部の自然豊かなやんばるの地で
夫と小さな息子と猫たちとで織り成す、ささやかな暮らしを歌う。

 
 
【歌集より】

生まれ月葉月にあれば葉を揺らし葉を濡らしつつもの思ふなり

風に乗り声は後ろへ流れゆくわれがをさなに呼びかくる声も

月をまだ平たきものと思ひゐるをさなごの描く月のしづけさ

蜘蛛の巣のやうに行き交ふ紙テープその奥処には移民船あり

黒糖を溶かしつつ思ふすんなりと消えざるものがこの島にある


装画・装幀=野原文枝


【著者プロフィール】
佐藤モニカ(さとう・もにか)
1974 年生まれ 千葉県出身
2013 年より沖縄県名護市在住
竹柏会「心の花」会員 佐佐木幸綱に師事
現代歌人協会会員 日本歌人クラブ会員 日本現代詩人会会員
2011年 「マジックアワー」30首にて第22回歌壇賞。
2014年 小説「ミツコさん」にて第39回新沖縄文学賞。
2016年 小説「カーディガン」にて第45回九州芸術祭文学賞最優秀賞。
2017年 詩集『サントス港』にて第40回山之口貘賞。
2018年 歌集『夏の領域』にて第62回現代歌人協会賞・第24回日本歌人クラブ新人賞。
2020年 詩集『世界は朝の』で第15回三好達治賞。


2021. 9.7刊
四六判上製/140頁
ISBN 978-4-86272-684-1
販売価格 2,600円(税込2,860円)

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