\ 9月26日発売 /
第62回短歌研究新人賞受賞作「ルーズリーフを空に放つ」収録の、第一歌集。
「ドラッグストアがナチュラルに抒情する時代がやってきたのか」──穂村弘
「『恐るべき子供』の次世代として、
行き詰まった大人の世界の隣でまじまじと目を見開いている」──川野里子
「重要なのは問いの質だ。それは矛盾を抱え続けることで鍛えられる。」──瀬口真司
【歌集より】
今までに見た幽霊を教え合うソファーに夜の風はあたって
ぐんちゃんと呼んでください 手を後ろに組んでささくれちらちら剥いた
水道代払わずにいて出る水を「ゆ、ゆうれい」と呟いて飲む
いつでも真剣どこでも本気と書かれてるTシャツを着てする皿洗い
あずにゃんのフィギュアを買いに行くときの心まみれの心のことを
遠い感 食後にあけたお手拭きをきらきらきらきら指に巻いてる
カバー装画:KOURYOU
タイトルデザイン:木内陽
装丁:加藤愛子(オフィスキントン)
【著者について】
郡司和斗(ぐんじ・かずと)
1998年 茨城県生まれ
2017年 二松學舍大学松風短詩会結成
2018年 歌林の会入会
2019年 第39回かりん賞受賞
2019年 第62回短歌研究新人賞受賞
2022年 口語詩句賞新人賞受賞
現在は大学院生。佐々木泰樹育英会奨学生。新潟県在住。
かりん叢書第423篇
2023.9.30刊
四六判ソフトカバー/144頁
ISBN 978-4-86272-748-0