変若(をち)かへる  沢口芙美歌集

『秋の一日』に次ぐ第七歌集。2016年から2022年までの638首を収録。
月刊誌「短歌研究」の毎回30首の作品連載8回分と「平成じぶん歌」31首。
加えて、令和以降3年間の作品を纏めた。



【収録作品より】

「生きめやも いざ」つぶやけばかの冬のどうしやうもなき悲しみ甦る

わが傍の椅子はいつしか雲のうへ夢のもろもろ載せたるままに

水にふる雪のしづかに消ゆるごと手紙書きたるかなしみ鎮めむ

ワイナピチュ、若き峰の意 若からぬ我が登りて見わたす峰峰

変若(をち)かへるいのち過ぎゆくいのちなど思へり山茶花いろ濃く咲けり



【著者プロフィール】
1941年 大阪府生まれ。
1960年、國學院大学入学時に短歌研究会に入り、作歌を始める。
1973年、岡野弘彦主催の「人」創刊に参加。
「人」解散後の1994年、同人誌「滄」を創刊に参加、現在同誌発行人。

 歌集 『フェベ』『樹木地図』『わが眼に翼』『サガルマータ』
    『やはらに黙を』『秋の一日』。
 歌書 『歌の根拠へ』『歌人たちの昭和 : 迢空・文明を中心に』
    『大西民子の歌』の他、『岡野弘彦の百首』(編)。



2023.9.15刊
四六判並製/274頁
978-4-86272-749-7

販売価格 2,500円(税込2,750円)

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