第26回 島木赤彦文学賞受賞 ‼︎
『秋の一日』に次ぐ第七歌集。2016年から2022年までの638首を収録。
月刊誌「短歌研究」の毎回30首の作品連載8回分と「平成じぶん歌」31首。
加えて、令和以降3年間の作品を纏めた。
《歌集より》
「生きめやも いざ」つぶやけばかの冬のどうしやうもなき悲しみ甦る
わが傍の椅子はいつしか雲のうへ夢のもろもろ載せたるままに
水にふる雪のしづかに消ゆるごと手紙書きたるかなしみ鎮めむ
ワイナピチュ、若き峰の意 若からぬ我が登りて見わたす峰峰
変若(をち)かへるいのち過ぎゆくいのちなど思へり山茶花いろ濃く咲けり
《著者プロフィール》
1941年 大阪府生まれ
1960年 國學院大学入学時に短歌研究会に入り、作歌を始める
1973年 岡野弘彦主催の「人」創刊に参加
「人」解散後の1994年、同人誌「滄」を創刊に参加、現在同誌発行人
歌集 『フェベ』『樹木地図』『わが眼に翼』『サガルマータ』
『やはらに黙を』『秋の一日』
歌書 『歌の根拠へ』『歌人たちの昭和 : 迢空・文明を中心に』
『大西民子の歌』の他、『岡野弘彦の百首』(編)
2023.9.15刊
四六判並製/274頁
978-4-86272-749-7