「短歌は勿論、
アーティストとして作詞、合唱指揮、
青春のすべてを賭けている著者」
(外塚喬氏)
『窓よりゆめを、ひかりの庭を』につづく第三歌集
「……今こうしている場所も、何か大きな存在の手のひらにのるテラリウムなのかもしれない、
という思いも生まれてきました。見えない力に動かされながら、これからもさまざまな「歌」に
関わっていけたらと、思っています。」 (あとがきより)
《歌集より》
まなうらにいつかの夏をひからせてたゆたひやすき午後のこころは
肩甲骨は羽のなごりといふからにピアノ弾きをりこよひ地上に
ゆうぐれは迫り来りてひとときを幸せにするためだけの嘘
最終回はひつそりとくる貝のやうに忘れ去られてきみと僕との
咲きかけのさくらのまへにたたずみてファインダーごしに春がとどまる
《著者プロフィール》
栗原 寛(くりはら・ひろし)
1979年 東京都生まれ
1997年 朔日短歌会入会
2001年 早稲田大学第一文学部卒業
歌集
『月と自転車』本阿弥書店 2005年
『窓よりゆめを、ひかりの庭を』短歌研究社 2012年
作詩
女声合唱とピアノのための『あなたへのうた』、『みらいのうた』
/音楽之友社(大藤史作曲 高橋直誠編曲)
女声合唱による4つのポップス『栗鼠も、きっと』/音楽之友社(信長貴富作曲)
『さいはひはここに~祝婚三首~』(同声、混声)/パナムジカ(田中達也作曲)
混声合唱とピアノのための『いのちの朝に』 /カワイ出版(相澤直人作曲)
2018.4.18刊
朔日叢書
B6判変型・上製/116頁
ISBN978-4-86272-573-8