ねじ花   なみの亜子歌集

 
  たんぽぽののっぽがニカッと咲いている色んなことが起こるもんやね


それでも、ふっと翳る日があります。ぐるぐると、何周もおんなじところをまわっている感じがして、しんどい日もあります。まあでも、人生まわってなんぼ、ですわ。ですよね。「ねじ花」の巻きのぼる花を心に咲かせて。(あとがきより)

まわり道したから見えた景色があった──第五歌集『そこらじゅう空』、エッセイ『2 Dogs』に続く著者第六歌集



《収録作品より》

夢にいてくれた亡き犬尾はふらずわれを見ておりさまようわれを

好きにするこれからだって雨雲が遠き山並みぼやかしたって

翳りゆく時を小さな草たちは日なたの記憶を葉うらに溜めて

壊れものなれば尊しにんげんの壊されつづくこの世に誰も

この夏のつくつく法師の儚さを終のねむりに思い出したし
販売価格 2,500円(税込2,750円)

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