天啓 ハンセン病歌人明石海人の誕生  松岡秀明著      

歌集『白描』はなぜベストセラーになったのか

1939年に発売されるや当時の歌集としては異例のベストセラーとなった『白描』は、
「癩短歌」の代表的な歌集である。なかでも、癩患者としての明石海人の生の軌跡が
描かれた「第一部 白描」を、歌人・文化人類学者の視点で読み解き、その背景と
多くの読者をひきつけた魅力を検証する。


【目次より】
プロローグ 「癩歌人」としての明石海人
序章 島田尺草――海人の先達
第1章 発病
第2章 漂泊
第3章 長島愛生園へ
第4章 島の生活 
第5章 失明 
第6章 気管切開
エピローグ 感傷と「探求の語り」――『白描』の受容をめぐって 


【著者プロフィール】
松岡秀明(まつおか・ひであき)
1956年浦和市(現さいたま市)生まれ。山形大学医学部医学科卒業。東京大学大学院人文社会系研究科修了。カリフォルニア大学バークレー校博士課程修了。文化人類学博士(Ph.D. inAnthropology)。大阪大学招聘教授などを経て、現在東京大学死生学・応用倫理センター研究員。
2007年、「心の花」に入会して作歌開始。2010年、第10回心の花賞受賞。2018年、第36回現代短歌評論賞受賞。歌集に『病室のマトリョーシカ』(ながらみ書房、2015年)がある。


2022.12.1刊
四六判並製/288頁 
ISBN 978-4-86272-703-9


*2023.2.5 「東京新聞」に書評が掲載されました
販売価格 2,700円(税込2,970円)

カテゴリーから探す

コンテンツ