「知的好奇心のおもむくがまま世の芸術家、文学者
また芸能者の生の軌跡とこころを尋ね、ひとときことばの旅をする。
歌は自在にして楽しい日々の記録である。」
──小池光(帯より)
【歌集より】
うすくうすくなつてぺきんとせつけん割る 死ぬつてこんなことかもしれぬ
ヒエロニムス・ボス展からのかへりみち怪物に遇ふ人とか猫とか
大山に雨ふる夜のわが耳は池に寄りゆく蛇を聞きをり
立ち泳ぎするがに手足ふらつかせ若き萩原朔太郎くる
うつそみの人といふものつなわたり型と空中ブランコ型あり
装幀=真田幸治
2021. 4.20刊
四六判上製/240頁
ISBN978-4-86272-663-6